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📚大人絵本 大きな木

自分自身の心の声との対話の絵本です。

この大きな木のお話は、すごく考えさせてくれます。

訳者のあとがきの一部抜粋

「おおきな木」を読まれるとおわかりになると思いますが、シルヴァスタインは決して子供に向けてわかりやすい「お話」を書いているわけではありません。物語は単純だし、やさしい言葉しか使われていませんが、その内容は誰にでも簡単にのみ込めるというものではありません。そこにはできあいの言葉ではすらりと説明することのできない、

奥行きのある感情が込められています。美しい感情があり、喜びがあり、希望の発芽があるのと同時に、救いのない悲しみがあり、苦い毒があり、静かなあきらめがあります。それらはいわば、人間の心という硬貨の裏表になったものなのです。

そういう意味では、作者シルヴァスタインは子供向けの本というかたちを借りてはいるけれど、結局のところ誰のためでもなく、自分自身の心にまっすぐ向かってこの物語を書いているのだ、と言ってもいいと思います。大人の視線で、上から見下ろして何かを語っているわけではありません。そしてそのような姿勢が、あくまで結果的にですが、子供たちの心を素直に打つのだと思います(もちろん大人たちが心を打たれてもちっともかまわないのですが)。人の心を本当に強く打つのは多くの場合、言葉ではうまく説明できないものごとなのです。だからこそ、この本は世界中で多くの人々の手に取られ、何度も何度も読み返されてきたのでしょう。

是非読んで頂きたいです。

この木は少年の要求に従い自己の一部(実 枝 幹等)を与え続けます。

少年は青年になっても成人になっても高齢者になっても、この木に求め続けます。

そして木は与える事を幸せだと感じています。

これが親の無償の愛なのでしょうか?

少年はこの木は本当は何を感じ何を体感したのでしょう?

本当の幸せってなんだろう!

簡単に答えは見つかりません。

心がまさぐられる感じがしました。

まさに大人絵本です。

自分自身の心の声との対話の絵本です。

 

大きな木

作:シェル・シルヴァスタイン

絵:村上春樹

出版社:あすなろ書房